先週の土曜、ようやく出発することができた。ケン・ボレックの航空機でワード・ハント島に無事着陸。
我々を出迎えたのは風の吹き荒ぶ−40℃の世界であった。
インズ・ノース・ホテルからこの極寒の地、この変化はとてつもなく大きい。

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離陸寸前のケン・ボレックのトゥイン・オッター。その後、我々はこの地に取り残された。
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歩き始めてもう一週間になる。気温は−35℃から−40℃の間と安定しているが、やることすべてに細心の注意が必要だ。
小さなミスが凍傷につながるからだ。そのため日々しっかりとやるべきことをするよう努めている。
これから約4ヶ月もの間、このすばらしい自然の中で生活することになるのだから急ぐ必要はない。
スタート時に大きなミスをおかすことだけは避けようと思っている。

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日々行う作業によっては寒さを伴うものがある。この写真は、テントに入る前に氷をウエアから取り除いているところ。
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ワード・ハント島から流氷の側を東に向かって進み、今、マーカム・フィヨルドに到達したところである。
幸運にも、氷と山の間に小道があり、それに沿って大方の行程を進むことができた。
つまり、乱氷地帯を避けることができたのである。

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ソリを引いている大場。後ろは流氷である。
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マーカム・フィヨルドに到達し、南に向かって歩を進める前に、北極点までの距離を測ってみると770km。
それはちょうど次の目的地点までの距離とほぼ同じであったが、もちろん環境条件はまったく違う。
とにかく南に向かって進めることがうれしい。これからだんだん明るくなり暖かくなってくることを心待ちにしている。
行く手には多くの難関が待ち受けていることはわかっているが、一生懸命南に向かって進むだけである。

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これが一日に歩いた道筋。山のふもとからこの地点まで歩いた。ここで週末を迎え、氷の上での一週間を祝う。
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北極圏の自然は美しい。幻想的な光はなんとも素晴らしい。
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ホヴァード・スヴィダル‐ホーガン
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