2005年3月2日

出発予定は2月28日(月)だったが、ワード・ハント島の天候が良くなければ着陸できないため、我々はまだレゾリュートにいる。 でもやることはいっぱいあるので、ボーっと退屈している暇はない。 毎日、ケンボレック・エアー(今回、レゾリュートからワード・ハントまでの飛行をお願いしている)のパイロット達に会っているのだが、 未だに飛べる状況にはなっていない。スタート地点はレゾリュートから北に5時間程のところにあるため、 出発する前にスタート地点の日照時間や天候状況について予めしっかりと把握しておかなくてはならない。


ウェイン(赤いジャケットの人)はレゾリュート付近の天候や氷の状態をモニタリングしている。 衛星画像からの最新情報を毎日私たちに伝えてくれ、具体的なアドバイスをいろいろとしてくれる親切な人だ。


レゾリュート・ベイの景色、左側に見えるのは教会

再度、装備を一通り点検してみた。いつもそうだが、必ず改善の余地が見つかったり、装備の軽量化につながったりする。


ガレージの中で作業するホヴァード。ソリに詰め込む前に、装備品を並べて、数を数え、点検する。


食料品の包み紙やパッケージを外すことで、どれだけゴミの量を軽減することができるかの一例である。 特に、何も後に残す予定のない我々にとっては重量削減にも繋がる。


食料は1週間毎に1つのバックに分けた。1週間で約6kgだ。ここに写っているのは4週間分の食料。 右上の銀色のボトルはストーブ用の燃料が入っている。


ホテル支配人のルーカスが我々の準備を見学にやってきた。


出発準備完了のソリ、重量は約100kgで食料から燃料、スキー・セール、衣類まで、若干の予備の物資も含め、 1ヶ月間で必要なものがすべて入っている。

朝食用にシリアルと粉ミルクを用意した。そうすることで、朝食と夕食で同じペミカンを食べずに済むからだ。 それに加え、シリアルはとってもヘルシーで、長いハードな一日を乗りきるスターターとしては、うってつけである。 いってみれば、エンジンにとってのベンジンのようなものである。


独自の配合比で粉ミルクと砂糖をシリアルに混ぜているところ。でも味の保証はないよ!

ほとんどの装備の改良は終わったが、今でもミシンを使った作業をしている。ここまですれば、出発までにはすべて完璧になっているでしょう!


ミシンの扱いにだいぶ慣れ、結構うまくできるようになってきた。 いわゆる"女仕事"をやっているのだが、あまり否定的にとらえないでほしい。 とにかくここでは、自分の面倒は自分でみるということが原則である。

週一回のパイロット校との交信はすでに始まっている。しかも−40℃ではバッテリーも長持ちしない。 1校につき交信時間が10分である理由の一つは実はそこにあるのだ。 我々隊員はこの交信を楽しみにしているし、エクスペディションがスタートとしてからももちろん交信は続きます。


日本のアメリカン・スクール・イン・ジャパンと会話しているホバート。幸運にも日本語ではなく、英語の会話。

できれば、今週か今週末にはスタートしたい。急がないと氷がとけてしまうからだ。 時間は待ってはくれない。待っていようが何しようが、一日一日と夏に近づいてゆくのだ。 でもいったんスタートできたら、快調に南進してゆけることを願っている。


フライトを待っている間、ここカウスウィートトック・インズ・ノース・ホテルにて、 マーサが作ってくれるおいしい食事を楽しむことができる。出発まえにもう少し脂肪を蓄える必要もあるし。 でもいったん始まってしまえばすぐに体重が落ちてしまうけど。


カウスィートトック・インズ・ノース・ホテルと地平線のすぐ上に浮かぶ太陽。いつ見てもとても美しい景色である。

ホヴァード・スヴィダル‐ホーガン      


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